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総入れ歯にする前に知っておきたい事

1.総入れ歯について

総入れ歯について

厚生労働省のしらべによると、総入れ歯になってしまう割合は、55歳までの割合が0.9%、60歳までの割合が2.5%、70歳までの割合が20%、80歳までの割合が30%となっております。
総入れ歯になってしまう理由は人によって違いますが、以下の理由となる事が多いです。

加齢による総入れ歯

加齢による総入れ歯

年齢を重ねると、どうしても歯や歯茎が弱り総入れ歯になってしまう方が多くいます。

歯周病による総入れ歯

歯周病

歯周病は気づかぬうちに進行してしまう病気で進行すると、顎の骨が溶けてしまったり、歯を失う原因となる病気です。

歯周病について詳しくはこちらをご覧ください。歯周病とは

虫歯による総入れ歯

虫歯により総入れ歯

虫歯が進行し、歯の根っこまで進行してしまうと、抜歯するしかなくなってしまいます。 進行度合いにもよりますが重度の虫歯の場合は数本であれば抜歯、場合によっては総入れ歯となってしまいます。

事故や外傷による総入れ歯

事故や外傷により総入れ歯

外的な衝撃や事故により、一部またはすべての歯を失うことがあります。

義歯と入れ歯は一緒?

義歯と入れ歯は一緒?

「義歯」と「入れ歯」は、同じ意味で使われることが多いですが、厳密には若干違います。

義歯
義歯は、歯周病や虫歯、事故などで失った歯を補うために作られる人工の歯全般を指します。
部分的に失った歯を補う「部分義歯」と、すべての歯を失った場合に使用される「総義歯」があります。
入れ歯
入れ歯は、義歯の一種で歯とその周りの歯茎を補うためのもので、取り外し可能な義歯を指すことが多いです。
一般的に、外して洗うことができるタイプの義歯を意味します。

2.総入れ歯のメリット

総入れ歯のメリット

歯の完全な代替

全ての自然歯を失った場合に、咀嚼機能を回復し、食事を楽しむための効率的な方法です。

発音が改善される

歯がないと音声発音に影響が出ることがありますが、総入れ歯を使用することで、発音が改善されることがあります。

審美性の向上

総入れ歯は顔の形や美しさを保つのに役立ちます。
失った歯の代わりに人工の歯を装着することで、自信を持って笑顔を見せることができます。

取り外し可能

総入れ歯は取り外して清掃することができるため、口腔衛生を維持しやすいです。

コストの面

ブリッジやインプラントと比べて、一般的に治療費が低く抑えられる場合が多いです。

治療時間が短い

インプラントなどの他の治療法に比べて、比較的短期間で装着できることが多いです。

これらのメリットを考慮しつつ、個々の口腔の状態やライフスタイルに合わせて、適切な治療方法を選ぶことが重要です。

3.総入れ歯のデメリット

総入れ歯のデメリット

適応の難しさ

初めての使用者にとって、入れ歯に適応するのは時間がかかることがあります。最初は違和感を感じることが多いです。

保持の問題

入れ歯がしっかりと口内にフィットしない場合、食事中にずれたり、外れたりすることがあります。
これによって食事が困難になることがあります。

骨の吸収

天然の歯がないため、顎の骨が徐々に減少していくことがあります。
これにより、入れ歯の適合が悪くなる場合があります。

食事や信号の制限

硬い食べ物や粘り気のある食べ物を食べることが難しい場合があります。
また、温度感覚を感じにくくなることもあります。

定期的な調整が必要

時間とともに口腔内の形状が変わるため、入れ歯の調整や再製作が必要になることがあります。

手入れの手間

入れ歯は特別な手入れが必要で、清掃が怠ると口臭や口内の問題を引き起こすことがあります。

4.総入れ歯の種類

チタン床義歯

チタン床義歯

チタン床義歯は、義歯の一種で、床部分にチタンを使用したものです。
通常の義歯はアクリルや樹脂で作られていますが、チタンは強度が高く、生体適合性にも優れているため、より快適で耐久性のある義歯を提供することができます。
チタン床義歯の特徴には以下のようなものがあります。

軽量性 チタンは非常に軽量な金属であるため、装着感が良くなります。
強度 チタンは高い強度を持ち、破損しにくいです。
生体適合性 チタンは体内での反応が少なく、アレルギーのリスクが低いうえ、骨と結合しやすい特性があります。
耐久性 腐食に強く、長期間使用することが可能です。

チタン床義歯は、特に歯の喪失が多い患者や、過去に義歯でトラブルを経験した患者にとって、有益な選択肢となることがあります。
ただし、適応やコストについては、専門の医師と相談することが重要です。

コバルトクロム義歯

チタン床義歯

コバルトクロム義歯とは、コバルトとクロムを主成分とする合金を使用して作られた義歯の一種です。
主に以下の特徴があります。

耐久性 コバルトクロム合金は、強度が高く、耐摩耗性に優れているため、長期間使用することが可能です。
軽量 他の金属と比べて比較的軽量であるため、装着時の違和感が少なく、快適に使用できます。
生体適合性 コバルトクロムは、歯科において生体適合性が高いとされており、アレルギー反応を起こしにくい特性があります。
審美性一部の患者には、専用の樹脂orセラミック製の歯を組み合わせることで自然な見た目を実現できます。

修理や調整が容易で もしも義歯が破損した場合、比較的修理や調整が容易です。
コバルトクロム義歯は、主に部分床義歯(部分的に失った歯を補う義歯)に使用されることが多いですが、フルデンチャー(完全に歯がない場合の義歯)でも使用されることがあります。
義歯を選択する際には、歯科医師と相談して、技術や素材の選択が患者のニーズに適しているかどうか判断することが重要です。

ノンクラスプデンチャー

ノンクラスプデンチャー

ノンクラスプデンチャーとは、部分義歯の一種で、金属のクラスプ(ひっかける部分)を使用せずに、歯に固定する方法を採用しています。
特徴には以下のような点があります。

審美性 クラスプがないため、義歯の見た目が自然であり、審美的な面で優れています。特に前歯の近くに装着する場合に有利です。
快適性 クラスプがないため、口内での違和感が少なく、快適に使用できると言われています。
機能性 クラスプの代わりに、義歯の周りにある残存歯や歯肉にフィットする形状を持っているため、安定性を確保しやすいです。
素材 通常、柔軟性のある樹脂材料を使用しており、軽量であることが多いです。

ノンクラスプデンチャーは、特に審美を重視したい方や、従来の部分義歯に不満を持つ方に選ばれる傾向があります。

プラスチック義歯

プラスチック義歯

プラスチック義歯とは、主に合成樹脂(アクリル樹脂)を使用して作られた義歯のことを指します。
以下のような特徴があります。

軽量 プラスチック素材は比較的軽いため、装着時に感じる重さが少なく、快適に使用できます。
審美性 プラスチック義歯は色や形状を調整しやすく、自然な見た目を再現することが可能です。
低コスト 他の素材(例えば金属)と比べると、製造コストが低いため、価格が抑えられることが多いです。
取り扱いやすさ 修理や調整が容易で、歯科医による手入れがしやすい利点があります。
ただし、プラスチック義歯は耐久性が金属製の義歯に比べて劣るため、使用期間や交換の必要性が高くなることがある点に注意が必要です。
また、吸水性があるため、長期間の使用で変色や劣化が起こることもあります。

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